【考察】なぜ宅建試験は、不動産業界外の受験生が多いのか
どうも小次郎です。
宅建試験は不動産の専門的な資格であり、この資格を持つ者だけが、賃貸や売買の重要事項説明を行うことができます。
不動産業界の方にとっては、資格を持つだけで資格手当が出たり、何よりも重要事項説明の権限を有し、できる仕事の幅が広がります。
また、不動産業者の5人に1人は宅建士でなければならないため、就職にも有利です。
宅建資格を持たない営業マンは、契約の際に上司などの資格保持者に同行してもらわなければなりませんし、
当然出世にも影響を持つ、非常に大事な資格である訳です。喉から手が出るほど欲しいのも頷けますが、
不動産業界外の人にとって、一体何のメリットがあるのでしょうか。
私自身もまさに、不動産とはまったく無縁の業界で働くサラリーマンでありますが、今のところ・・・
何のメリットもありません。
もちろん合格した時は嬉しかったですが、この資格持っててよかった、という場面はまだ一度もありません。
むしろ、同業者と誤解されややこしくなる可能性があるため、不動産業者と話す際にも、自分が有資格者であることは基本的に話しません。
ところが調べてみると、どうやら業界外の受験生の方が圧倒的に人数が多いようです。
不動産業界で働く人を優遇する、「5問免除」制度
ご存じの通り宅建試験には、不動産業界で働く人を優遇する、「5問免除」という制度があります。
指定の講習を修了すれば、50問のうち5問を免除、すなわち正解したことにしてあげます、という制度で、試験において基本的に有利になります。
平成30年度の受験者数は、5問免除(=不動産業界の人)が56315人に対し、
5問免除でない一般受験者は20万人以上いるのです。
もちろん5問免除を受けない、不動産業界の方もいるでしょうが、本気で受かりたいと思ったら、5問免除を受ける方が圧倒的に有利です。
こちらの表は、5問免除受験者と一般受験者との合格率の違いです。
5問免除は一番高い年で合格率が約27%、一般は毎年約14%前後ですから、どれだけ有利かおわかりいただけると思います。
このように、一般受験者にとっては大してメリットのない資格、
言ってしまえば、一業界の専門資格で、危険物取扱とかと同じような資格と思うのですが、何故にこんなに人気なのか、考えてみたいと思います。
業界外の受験生、どんな人が受けてる?
ざっくりと考察してみましたが、およそこんな人たちでしょうか。
一つ目は、この資格を持って業界に入ろう、という大学生、主婦、他業種の人など
二つ目は、関連する業種に従事する方。建築・建設業界や金融関係、不動産投資家などが、業界研究のために受験するパターン。私小次郎もここです。
三つ目は、資格に挑戦するのが趣味、生きがいの単純な資格マニア。民法など法律関係が入るため、法律関係の有資格者がダブルライセンスを狙いやすい?
四つ目は、定年後など将来を見据えて、喰いっぱぐれない資格を取っておきたい
この4パターン以外の方がいましたら、「私は違うよ」とコメントください。きっといろんな理由があるでしょうね。
いずれにしても、それなりの知名度、ステータスがある、社会的に認められた国家資格であること、
税理士、司法書士などの難関資格には手が届かないまでも、少し頑張れば何とかいけるかも、という難易度的に狙い目であることが、
人気化のポイントなのかも知れません。
大学受験も、東大クラスは案外倍率が低く、MARCHクラスあたりが一番倍率が高いと言いますもんね。
「こんな自分でも頑張れば行けるかも!」と思わせる、絶妙な難易度設定なのかも知れません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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