どうも宅建士のけんまるです。
宅建通信講座を選ぶときに、多くの人が気になるのが 「合格率」 です。
合格率の高い講座だと自分の合格率まで上がるような気持ちになっちゃうと思いますし、「できるだけ合格率の高い講座を選びたい」と思うのは当然ですね。
しかし実際には公式に合格率を発表している講座と、そうでない講座があります。さらに、発表されている数字の見せ方にも違いがあり、単純に数字だけを比べても正しい判断はできません。
そこで本記事では、
☑ 宅建試験全体の平均合格率と比較するための前提
☑ 主要通信講座が発表している合格率データ一覧
☑ 合格率が高いとされる理由(教材・講師・サポートの違い)
☑ 合格率を公表していない講座の見分け方
を整理して解説します。
最後に、合格率だけでなく 「自分に合った講座を選ぶ重要性」 についてもまとめます。これから宅建通信講座を選ぶ方は、ぜひ参考にしてください。
宅建試験の平均合格率ってどんな数字?
宅建試験の合格率は、毎年おおよそ 15〜18%前後に落ち着いています。
令和6年度試験では受験者数が約23万人、合格者数が約3.8万人で、合格率は 16〜17%程度で安定している。ここ10年以上、大きな変動はなく安定しています。
たとえば、ある通信講座が「合格率40%!」と公表していたとすれば、全国平均の2倍以上の成果を出していることになります。
ただし注意が必要なのは、通信講座の合格率は 受講生全員を対象にしているわけではないケースが多い点です。
私がチェックしたところ、次のようなカウントをしてるところがありました。
😒 一定の学習進度の人だけを対象
😒 自社の模試をうけて、一定得点をクリアした受験生だけを集計
といった条件がある場合、実際の「受講生全体の合格率」とは数字が異なってきます。
そのため、宅建通信講座を選ぶ際には 「全国平均と比べてどのくらい高いか」だけでなく、「どのように算出された合格率か」という視点で見ることが重要だと思います。
主要な宅建通信講座の合格率データ一覧
宅建通信講座の中には、公式に合格率を公表しているスクールもあれば、非公表のスクールもあります。
ここでは代表的な通信講座について、公式発表データや公式HP・資料から確認できる数値を整理しました。
※以下の表は、各校が公開している情報や公式発表を基にまとめたものです。非公表の場合は「―」としています。
講座名 | 公表合格率 | 全国平均との比較 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
フォーサイト | 約79% | 全国平均の約4倍 | 受講生アンケートベースで集計。eラーニング利用者多数。 | フォーサイト |
アガルート | 約66% | 全国平均の2〜3倍 | 受講後アンケート回答者ベース。受講後1回目の受験。合格特典(全額返金・お祝い金)あり。 | アガルート |
クレアール | 約57% | 全国平均の2〜3倍 | 初受験者のみのカウントでの合格率。2回目受験生も含めるとさらに上昇か。 | クレアール |
スタディング | 非公表 | ― | 率の公表は無し。合格者数は年1000人以上と公開。 | スタディング |
ユーキャン | 非公表 | ― | 大手通信教育。添削課題や学習サポートが充実。 | ユーキャン |
LEC | 約75% | 全国平均の3倍 | LEC模試正答率60%以上の受講生にアンケート。大手予備校。合格者数実績は毎年公表している。通学含む合格者数。 | LEC |
📌 まとめ
フォーサイトやアガルートのように、公式に「全国平均を大きく上回る合格率」を提示している講座もある。
一方で、多くの通信講座は「合格率そのものを非公表」としており、代わりに合格者数や体験談を打ち出している。
宅建通信講座の合格率が高いカラクリ
そもそも勉強してる人の合格率が高いのは自然なこと
宅建の「合格率=15〜18%という数字」は、すべての申込者・受験者を母集団にしているため、講座で勉強しているような本気の人の合格率とは乖離があります。
宅建試験は毎年20万人以上が申し込みをしますが、その中には以下のような受験者層も含まれています。
→ 不動産業界の営業マンなど、「会社から受けろと言われたからとりあえず受ける」ケース。
❌️独学で対策が不十分な人
→ 市販テキストを少し読んだ程度で挑戦する人は、科目の網羅性が足りず得点が伸びにくい。
❌️申込みだけして受験会場に来ない人
→ 数千人〜数万人規模で「受験しない層」が毎年一定数存在。
このような層も含めて計算されているからこそ、全国平均は15〜18%程度にとどまっているのです。
欠席者数の直近データ例(令和6年度・2024年)
実は欠席者数のデータが公開されています。
実受験者数:約 221,000人
欠席者数:約 18,000人(約7〜8%にあたる)
全体の1割弱は受験してないにもかかわらず、全国平均合格率にはこの人たちも含まれています。
ちなみに、欠席者を除いたときの合格率は20%弱になります。
なので、通信講座を利用して計画的に勉強している人は、全国平均を大きく上回る合格率になるのは自然なことです。
合格率が全国平均を大きく上回る通信講座には、必ず理由があります。
単に「受講生が優秀だから」ではなく、教材の設計・講師の質・学習サポート体制 が整っていることが、合格率の高さにつながっています。
1. 教材の工夫
・出題頻度の高い論点を徹底的に絞り込んだカリキュラム
・フルカラーや図解を活用した理解しやすいテキスト
・スマホ・タブレット対応のデジタル教材、過去問アプリでスキマ時間で学習。
👉 無駄のない学習が可能になることで、短期間でも合格に到達しやすい。
2. 講師の質と講義スタイル
・宅建試験を知り尽くした専任講師による「要点集中型」の解説
・初学者でも理解できるよう、難解な法律用語をかみ砕いて説明
・動画講義の倍速再生・章ごとの短編構成で、集中力を維持できる
👉 講師力が高い講座ほど、目と耳によるインプット効率がよく、記憶も定着しやすい、合格率も向上。
3. 学習サポート体制
・質問対応サービスや添削課題で疑問を解消しやすい
・学習スケジュールを自動作成してくれる機能
・模試や予想問題の提供により、本試験のシミュレーションが可能
👉 独学では挫折しやすい部分をサポートすることで、合格率が安定的に高くなる。
4. 模試と出題予想講義
・本番を想定した模擬試験で当日の時間配分を経験
・最終ヤマ当て講座でギリギリの人を救済
合格率の公式発表が無い場合の見分け方(口コミ・実績・合格者数)
多くの宅建通信講座は、合格率そのものを公式には公表していません。
そのため、「どの講座が本当に合格しやすいのか」を判断するには、数字以外の情報源を参考にすることが重要です。
1. 口コミ・体験談をチェック
SNSやレビューサイト、ブログにある受講者の体験談を確認してください。「教材がわかりやすかった」「質問対応が早かった」といった具体的な声が信頼できる材料になりますし。逆に「教材が古い」「サポートが弱い」といった不満点もリアルに存在するので参考になりますよ。
👉 数字がなくても、利用者の生の声は信頼性が高いと思います。
2. 合格者数・合格体験記の公開
LECや大手予備校では「今年の合格者◯◯名」と人数を公表するケースが多いですね。フォーサイトやアガルートのように「合格体験記」を公式サイトに多数掲載している講座もあるので一度視聴する価値はありますね。自分と同じ境遇の人のインタビュー等は参考になります。合格者インタビューや動画が多いほど、一定の実績があると判断できます。
3. 運営実績・ブランド力
長年にわたり宅建講座を提供しているスクールは、それだけ受講者が多くノウハウも豊富です。逆に言うと新興講座の「合格者インタビュー」はサイト集客の「お約束」的なものなので、あまり信用できない場合もあります。見極めは難しいので、心配な人はお金をかけて大手を受講すればよいです。
合格率で選ぶならおすすめの宅建通信講座3選
「合格率の高さ」で通信講座を選ぶなら、公式にデータを公表している講座や、合格実績が豊富にある講座が安心です。ここでは、特に信頼性が高く、全国平均を大きく上回る合格実績を持つ3つの講座を紹介します。
フォーサイト宅建講座
合格率:約70%前後
全国平均の4倍近い数字が出ています。合格体験記の掲載数も多く、実績の信頼性が高いと思います。
あとは自分にマッチする講義かどうかを、サンプル講義で確認しましょう。
プランにより異なる費用感は6~8万円で、不合格時全額返金制度は自信の現れと見えます。
アガルート宅建講座
合格率:約66%
権利関係から学習し→宅建業法を学習する「網羅型のカリキュラム」を採用しています。
バーチャル校舎があって、受講生同士のコミュニケーションでモチベーション維持を行っているのも他社との大きな違いです。
合格した場合の「全額返金」や「お祝い金」制度が充実してて、最後まで完走できる人が多いとか。費用感は5~11万円です。
クレアール宅建講座
合格率:約57%
出題範囲を徹底的に絞る「非常識合格法」が特徴です。繰り返し出題される部分を重点的に詰めていくので、人によっては学習量が少なく感じるけど、短時間で効率的に合格を目指す学習設計で受講者満足度が高い人もいます。
費用も比較的リーズナブルで、3~7万円を見ておけばOK、コスパ面に強みがあります。
数字のインパクトで選ぶなら → フォーサイト
制度・サポート重視なら → アガルート
効率とコスパを重視するなら → クレアール
合格率を基準に選ぶなら、この3社は必ず検討すべき候補といえるでしょう。
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