
私が勤めてる会社では、50代・60代の宅建士が「未経験です」と言って転職してくるケースを見かけます。
「この年齢で未経験は厳しいのでは?」と思うこともありますが、ちゃんと続いている人もいるのも事実です。
一方で、数ヶ月で姿を見なくなる人や、会社側から「使えない」と判断される人も・・・
見ていて感じるのは、能力や年齢の問題もあるし、最初の職種選び・会社選びでマッチしていない人も多い、ということです。
この記事ではシニア宅建士が未経験転職するためのアレコレを解説していきます。
宅建士はシニア未経験でも転職できる?【結論と現実】
結論からお伝えすると、宅建士はシニア未経験でも転職は可能です。
私が勤めてる会社にも50代、60代のシニアの方が宅建士の資格を持って入社してきています。(50代はシニアじゃないか)
ただし、20代・30代と同じ感覚で求人に応募すると、うまくいかないケースが多いようです。
宅建士は職種じゃない
実際の不動産業界では、年齢そのものよりも「どの職種に、どんな立場で入るか」 が重視されます。
宅建士は職種ではありません。「宅建士≠営業マン」だし「宅建士≠事務員」です。
宅建士の資格を持ちながら、どの職種を希望するか、なのです。
シニア未経験は現実を知る
シニア未経験の場合、企業側は「柔軟に学べるか」「若い上司とも円滑に働けるか」「条件面で現実的な希望を持っているか」を見ています。年収や役職へのこだわりが強すぎると、採用は一気に遠のく感じですね。
自分も40代で転職活動をして「どうやら無理っぽいぞ」と感じたのですから、
つまり、シニア未経験の宅建士転職は「可能だが、戦い方を変える必要がある」 というのが正確な理解です。
このあと解説する章では、
・シニア未経験でも現実的に選べる仕事内容
・採用されやすい人の共通点
・避けるべき職場や求人の特徴
を具体的に整理していきます。
「年齢的にもう遅いのでは」と感じている方こそ、まずは現実を正しく知ることが、失敗しない転職への第一歩になります。
シニア未経験宅建士が求められる職種・仕事内容

シニア未経験の宅建士が転職を成功させるために、重要なのは「職種選び」だと思います。
不動産業界にはさまざまな仕事がありますが、すべてがシニア未経験向きというわけではありません。
ここでは、現実的に採用されやすい職種と、慎重に考えるべき職種を整理します。
不動産管理・宅建事務(最も現実的な選択肢)
シニア未経験の宅建士にとって、最も採用の可能性が高いのが宅建事務でしょう。
重要事項説明書や契約書のチェック、法令確認など、資格知識を活かしたサポート業務が求められます。
これらの職種では、
・落ち着いた顧客対応力
・社会人としての常識
・丁寧な確認処理、書類処理
が評価されやすく、年齢よりも「安心して任せられるか」が重視されるのが特徴です。
ただしIT適正が無いとマジで無理になっちゃいます。
Word、Excelが入力できるレベルでは周囲の足を引っ張ります。触った事がないWEBサービス、間取り作成アプリの操作も、自分で慣れるぐらいじゃないと厳しいかな💦
あと宅建士数が少ない事務所だと専任宅建士というだけで採用の可能性も・・
賃貸仲介はシニアでも可能?
賃貸仲介は未経験歓迎の求人が多く、シニアでも採用されるケースはあります。ただし、注意点もあります。
まずは”若手中心”の職場文化に馴染めるかどうかです。
大抵の店舗サイトではメンバー紹介をしてるケースがあるので、平均年齢等をチェックしてみてください。それが企業文化でもあるので、あまりかけ離れてる場合は難しいとみて間違いありません。
見えない年齢制限求人に応募して疲弊するよりは先に外しておいた方が無難と思います。
また賃貸仲介は、来店対応や内見、土日勤務、繁忙期(1〜3月)の長時間労働が発生しやすい職種です。
売買仲介・投資の営業は現実的か
元〇〇で営業をやっていて、宅建を取ったので転職してきました、というシニアの方は意外と多い印象です。
なのでもともと営業畑の人にはスムーズに即戦力になる適正もあるのかな、と思います。
ただ営業が疲れたので事務やりたい、っていう人の方が多いです。
さて、営業は、高収入をうたう求人が多い一方で、営業未経験のシニアにはハードルが高い職種です。
成果主義・歩合制が中心で、結果が出なければ収入が不安定になります。
過去に営業実績や人脈がない限り、最初の転職先としては慎重に考えるべきでしょう。
近年増えているのが、パート・非常勤の宅建士という働き方です。
正社員にこだわらず、
・週3〜4日勤務
・契約業務のみ担当
・宅建士名義を活かしたサポート業務
といった形で働くケースもあります。
収入はフルタイム正社員より低くなることが多いものの、年齢的なハードルが下がり、採用されやすいのがメリットです。
「まずは業界に入る」「無理なく働く」という意味では、非常に現実的な選択肢と言えるでしょう。
ただ勤務時間が少ないので早く習得したい方はモーレツに働いてください。そう、あの頃のように。
シニア未経験の宅建士転職が「厳しい」と言われる理由
シニア未経験で宅建士として転職を考えたとき、
「やっぱり厳しいのでは?」
「年齢で落とされるのでは?」
と不安になる方は多いと思います。
実際、シニア未経験の宅建士転職が簡単ではないのは事実です。
私自身も40代で未経験転職を経験しましたが、ことごとく書類が通過しませんでした。
もちろん年齢が大きなポイントにはなりますが、その理由は「年齢が高いから」だけではありません。
ここでは、採用側の視点も踏まえて、現実的な理由を整理します。
年齢の次に「柔軟性」が見られている
企業がシニア未経験者を見るとき、まず確認しているのは「柔軟性」です。
不動産業界は、
・社内ルール
・契約フロー
・ITツール
・法改正への対応
など、覚えることが非常に多い業界です。
そのため採用側は、
「これまでのやり方に固執しないか」
「若い上司や先輩の指示、社内ルールを素直に受け入れられるか」
を慎重に見ています。
シニア層の場合、経験が豊富であるがゆえに、「自分のやり方が正しい」という姿勢が出てしまうと、それだけで敬遠されてしまうこともあります。
IT・システム対応への適応力が問われる
もう一つ大きな壁になるのが、IT・システム対応への適応力です。
現在の不動産業務では、
・物件管理システム
・電子契約
・チャットツール
・クラウド書類管理
などが当たり前に使われています。
もうFAXの時代じゃないんです!(FAXも未だに使われてるけど…)
シニア未経験者の場合、
「パソコン操作が苦手そう」
「新しいツールに抵抗がありそう」
と判断されると、それだけでまず通りません。
実際には問題なく使える方でも、面接でその不安を払拭できないとマイナス評価につながりやすいのが現実です。
営業職だったらそこまでパソコン使わない会社もあるけど。
体力よりも“メンタル負荷”が問題になる
「体力的にきついのでは?」と心配されがちですが、シニア未経験の宅建士転職で本当に問題になりやすいのは、体力よりもメンタル面です。
不動産の仕事では、
・クレーム対応
・イレギュラーなトラブル
・スケジュール変更
・板挟みになる調整業務
が日常的に発生します。
若手であれば勢いで乗り切れる場面も、シニア層では「精神的に消耗する」と感じやすくなることがあります。
そのため採用側は、「ストレス耐性があるか」「感情的にならずに対応できるか」という点も見ざるを得ません。
それでもシニア未経験が採用される人の共通点
シニア未経験の宅建士転職は簡単ではありません。
しかし現実には、50代・60代でも採用され、現場で活躍している人が確実に存在します。
私が勤めている職場は、上は70代の宅建士営業マンがいます。
すぐ辞める人も多いのですが、60代宅建士も入ってきます。
では、その人たちは何が違うのでしょうか。
ここでは、採用されるシニア未経験宅建士に共通するポイントを整理します。
前職経験を「不動産に結びつけられる人」
採用されるシニア未経験者の多くは、前職の経験をそのまま不動産業務に“翻訳”できている様子です。
たとえば、
事務職 → 契約書管理・正確な事務処理
接客業 → クレーム対応・顧客対応力・店舗管理
建築・設備関係 → 修繕・現場理解
法務・金融 → 契約・書類チェック・保険
こうした経験は、不動産業界でも十分に価値があります。
逆に、「宅建士の資格を取ったので実務をやってみたい」「ゼロから教えてください」という姿勢だけでは、採用側にメリットが伝わりません。
「この人を採ると、どの業務が楽になるか」を具体的にイメージさせられる人ほど、評価されやすくなります。
“教えてもらう姿勢”を自然に出せる人
シニア未経験者が敬遠される最大の理由は、「扱いづらそう」「プライドが高そう」という不安です。
採用される人は、決して腰が低いだけではありません。年下の上司・先輩からも素直に学んでる印象です。。
面接では、
👍 「まずは基本をしっかり覚えたい」
👍 「現場のやり方を尊重したい」
👍 「分からないことはきちんと聞きたい」
といった言葉が、採用側の安心材料になります。
これは「下に出る」という意味ではなく、組織の一員として働く意識があるかどうかを見られているのです。

収入・立場に現実的な期待を持っている人
シニア未経験の宅建士転職で、もっとも失敗しやすいのが条件面の期待値です。
採用される人の多くは、最初から高収入を求めない、役職や裁量にこだわらない、「まずは現場を覚える」というスタンスを持っています。
不動産業界では、経験年数がそのまま信頼につながります。
そのため、最初は控えめな条件からスタートし、徐々に役割を広げていくという考え方が、結果的に長く働ける道につながりそうです。(私も最初は自給1000円でしたし。。)
シニア未経験宅建士が転職で避けるべき職場・求人
シニア未経験の宅建士転職では、「どこに入るか」以上に「どこを避けるか」もチェックしてください。
条件が良さそうに見える求人でも、実際には早期退職につながりやすいこともあるので、シニア未経験の方が慎重になるべき求人・職場の特徴を整理します。
成果主義・歩合給が極端に強い営業会社
「月収50万円可能」「未経験から1年で年収1,000万円多数」
こうした文言が並ぶ求人には注意が必要です。
特に、
・投資用ワンルーム営業
・フルコミッション(完全歩合)
・数字未達=翌月繰り越し
といった環境では、未経験かつシニア層が定着するのはかなり難しいのではないかと思います。
営業経験が豊富で、自ら案件を作れる人であれば別ですが、「資格があるから」という理由だけで飛び込むと、精神的にも消耗しやすくなります。
宅建士を“数合わせ要員”として扱う会社
5人に1人の宅建士要件を満たすのが困難な不動産会社だと、シニアでも入社チャンスがあります。
しかし求人票に「宅建士歓迎」「資格手当あり」と書かれていても、実際には宅建士としての業務をほとんど任されないケースがあります。
・重要事項説明は別の社員が担当
・実務に関われず雑務中心
・いざという時だけ名前を使われる
このような環境では、スキルも経験も積み上がりません。
「役所調査をやらせてもらえるようになるには?」
「担当顧客を持たせてもらえるには?」
「重要事項説明を1人でやらせてもらえるようになるには?」
といった質問をしてみるといいでしょう。
年齢層が極端に若い職場
平均年齢が20代前半〜30代前半の職場では、シニア層が孤立してしまうケースもあります。(そもそも採用されにくいけど)
もちろん、年齢差があっても問題なく働ける職場はありますが、
・上司・同僚がほぼ年下
・スピード重視・体育会系文化
・雑談や価値観が合わない
といった環境では、業務以外の部分でストレスを感じやすくなります。
年齢構成や在籍年数は、可能であれば面接時にさりげなく確認しておきたいポイントです。
シニア未経験宅建士の転職活動の進め方【失敗しない手順】
シニア未経験で宅建士として転職する場合、
求人応募の数に比例して書類落ちは当然増えますが、面接に進める企業も出てくると思います。
とはいえ、「正しい順番」で転職活動を進めれば、失敗しにくい現実的なラインが見えてきます。
まず「正社員」にこだわりすぎない
最初に意識を切り替えたいのが、雇用形態へのこだわりです。シニア未経験の場合、正社員ではなく、
✅契約社員
✅派遣・紹介予定派遣
✅パート・アルバイト
といった形でのスタートも、十分に現実的な選択肢です。
特に不動産業界では、「まず入ってもらい、実務を見てから正社員登用」というケースも珍しくありません。私も1社目はバイトスタートの正社員登用でした。
入口を広く取ることが、結果的に成功確率を上げます。
応募書類は「資格」より「使える経験」を前面に
履歴書・職務経歴書では、宅建士資格を強調しすぎても意味がありません。宅建士なんてどこにでもいますから。
採用側が知りたいのは、「この人に何を任せられるか」です。
たとえば、
IT・事務職 → 契約書管理・正確な事務処理・IT
接客業 → 売買賃貸仲介・顧客対応力・店舗管理
建築・設備関係 → 修繕・現場理解・現地調査・役所調査
など、前職経験を不動産業務に結びつけて書くことで、評価されやすくなります。
応募先は「地域密着型」から検討する
全国展開の大手企業よりも、地域密着型の不動産会社の方が、シニア未経験を受け入れてくれるケースが多くあります。
・人手不足が深刻
・即戦力より「長く働ける人」を重視
・人柄・信頼感を評価しやすい
・社長のインスピレーションで決まる
といった点にあります。給与は大手ほど高くないけど。。
求人サイトだけでなく、会社のホームページやハローワークもあわせてチェックすると、選択肢が広がります。
面接では「学ぶ姿勢」と「現実的な期待値」を伝える
面接で必ず意識したいのは、「即戦力ではないが、戦力になる姿勢がある」ことを伝えてください。
不用意な発言をするシニア結構いるんで、その時点で警戒が入りますから注意が必要です。
転職サービスは“シニア対応”を見極めて使う
残念ながら転職エージェントはあまり使えないと思います。
シニア未経験の場合、「年齢的に難しい」と最初から判断されるからです。
シニア未経験宅建士におすすめの転職サイト・求人の探し方
宅建士の求人が多い媒体はどこか?
シニア未経験の場合、以下を併用するのが基本です。
① 一般転職サイト
② ハローワーク
地域密着の不動産会社が多く、年齢条件が比較的緩い事が挙げられます。
→ シニア層との相性は実はかなり良いです。
③ 企業の公式サイト・直接応募
小規模会社ほど有効で、求人サイトに出していないケースがあるので、地場企業をWEBで探すのは有効です。

求人票や面接で必ずチェックすべきポイント
求人票を見るときは、「宅建士歓迎」だけで判断しないことが重要です。
最低限、以下は必ず確認しましょう。
⚠️年齢制限の記載
暗黙の制限含む → 基本年齢制限は書かれていません。”20代~30代が活躍中!”と書かれてたらそれは暗黙の年齢制限だと思って間違いありません。
これに応募しても疲弊するだけですので💦
⚠️実費精算
交通費、ガソリン代、その他経費が出るか。ナァナァで社員持ちの会社もあるので気を付けた方がいいです。条件の低さは覚悟すべきと言っても、不当な負担は避けるべきです。
まとめ:シニア宅建士の未経験転職
シニア宅建士は年齢というビハインドがあるので確かに転職は難しいですが、適切にゴールを定め行動をしていけばマッチする会社に巡り合えます。




