宅建は何ヶ月で受かる？合格までの勉強時間・期間・スケジュール完全ガイド【独学OK】

宅建試験に挑戦しようと思っても、「いつから勉強を始めればいい？」「どのくらい時間が必要？」「月ごとに何をやればいいの？」といった疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。

宅建は毎年20万人以上が受験する人気の国家資格ですが、合格するためには計画的な学習スケジュールの設計が欠かせません。逆にいえば、出題傾向が安定している試験だからこそ、適切な時期に適切な内容を学べば、初心者でも十分に合格を目指せる資格でもあります。

この記事では、宅建試験の年間スケジュールを踏まえながら、

いつから勉強を始めるべきか

合格までに必要な勉強時間

社会人・学生・主婦それぞれに合った学習ペース

月別に何をやればよいか

といったテーマをわかりやすく解説します。これから宅建を目指すあなたのために、「合格までのロードマップ」を描く一歩となるような記事です。

宅建試験はいつ？年間スケジュールと試験時期の基本情報

宅建試験は、年に一度、全国一斉に実施される国家試験です。毎年10月に試験が行われ、申込や合格発表、登録手続きなども含めると、試験に関する動きは実質的に1年を通して存在するといえます。

試験実施日：毎年10月中旬

宅建試験は例年、10月の第3日曜日に行われます。

※正式日程は毎年4月ごろに発表されるため、公式情報の確認が必要です。

試験時間は13:00～15:00のたったの2時間。全国各地の会場で一斉に実施されます。

申込時期：6月〜7月が目安

宅建試験の申込受付は、例年7月1日～31日に行われます。

近年はインターネット申込のほうが期間が長く、郵送申込はやや短めです。早めに申込しておかないとミスで申込が到着しなかった場合に備えられないので気をつけてください。

※受付終了間際はアクセスが集中するため、早めの手続きをおすすめします。

また、インターネット申込には顔写真データのアップロード、郵送は顔写真の添付が必要になるため、事前に準備しておきましょう。

不動産適正取引推進機構の公式サイトでご確認を

合格発表：11月下旬～12月上旬

試験終了後、約1～2ヶ月後に合格発表が行われます。官報への掲載、公式サイトでの番号発表、個別の合格通知などが行われ、受験者には正式な合格証書が郵送されます。

この時点では「合格」しただけで、宅建士として業務に就くには登録申請と宅建士証の交付が必要になります。

宅建士として働くには、その後の手続きも重要

合格後の流れとしては、以下のステップを踏みます。

実務経験2年未満の人：民間が開催する「登録実務講習（2日間）」を費用を払って受講（約1～2万円）
↓
各都道府県知事に「宅地建物取引士登録申請」を提出
↓
登録完了後、「宅建士証」の交付申請を行う
↓
宅建士証を取得して初めて、宅建士の業務に就けるようになる

私はできるだけ最短で進めたのですが、宅建士証を受け取るのは5月以後になりました。

宅建に合格するには何時間必要？平均勉強時間と学習期間の目安

宅建試験に合格するためには、何時間くらい勉強すればいいのか？というのは、最も多く検索される疑問の一つです。実際のところ、必要な勉強時間には個人差がありますが、一般的には300〜400時間程度が一つの目安とされています。

平均勉強時間は「300〜400時間」が相場

多くの合格者の声や資格学校のデータを参考にすると、宅建試験の合格に必要な総勉強時間は以下のように言われています。

• 独学の場合：350〜400時間
• 通信講座や通学講座を利用する場合：300〜350時間

人それぞれ向き不向きや記憶力の差があるので、プラス100時間は見積もっておくと良いと思います。

そして独学では教材の選定や理解に時間がかかる傾向があるため、やや多めに見積もっておくのが安全です。

1日あたりの勉強時間の目安

合格までに必要な時間を日数で割ると、以下のような学習スケジュールが現実的です。

6ヶ月前から開始	1日あたり 約2時間 x 180日＝360時間
4ヶ月前から開始	1日あたり 約3時間 x 120日＝360時間
3ヶ月前から開始	1日あたり 約4時間〜5時間（休日を活用する必要あり）x 90＝360時間

忙しい社会人や主婦の場合、平日は1時間、休日にまとめて3〜4時間というようなメリハリ型の勉強も現実的です。

向き不向きによる差も考慮しよう

たとえば、以下のようなケースでは必要な学習時間も変わってきます。

法律初学者／勉強が久しぶりの人	400時間以上を想定したい
過去に民法や不動産を学んだ経験がある人	250〜300時間でも合格圏内
他の資格試験の経験者（行政書士など）	科目の重複により短縮可能

つまり、「〇ヶ月で合格できるか？」よりも「自分は何時間なら確保できそうか？」という視点で学習設計を始めると、より実行力のあるプランになります。

宅建を【独学】で目指す場合の勉強時間とスケジュールの立て方

宅建試験は独学でも十分に合格を目指せる国家資格です。私もほぼ独学で市販のテキストや問題集、無料のWeb・動画教材などを活用して合格しました。

この章では、独学における勉強時間の目安と、スケジュールの立て方を具体的に解説します。

独学合格に必要な勉強時間の目安

独学の場合、一般的には350〜400時間の勉強時間が必要とされます。これは通信講座や予備校と比べ、以下のような要素で時間がかかるからです。

ただし、これらを上手に乗り越えられれば、費用を抑えながら効率よく合格を目指せます。

独学スケジュール作成の基本ステップ

独学で重要なのは「スケジュール管理」と「優先順位の明確化」です。以下の3ステップで学習計画を立てると、継続しやすくなります。

独学者におすすめの学習ツール・教材

独学の場合、以下のようなツールの組み合わせが特に効果的です。

• 市販テキスト（例：みんなが欲しかった！宅建士の教科書）
• 過去問集（10年分以上が理想）→公式ページにあるので、それをダウンロードすれば良い。
• YouTube講義（おぼえ歌など、暗記のゴロ合わせを習得）
• 一問一答アプリ（スキマ時間活用）

ポイントは、「1冊のテキストと1冊の過去問集をやり込む」こと。手を広げすぎず、同じ教材を何度も反復するほうが効果的です。

社会人・学生・主婦別のおすすめ勉強時間と1日の配分例

宅建試験は「限られた時間をどう使うか」が合否を分ける試験です。受験者の多くが仕事や学業、家事・育児と並行して学習しており、自分の生活スタイルに合った現実的な学習ペースを設計することが大事です。

ここでは、社会人・学生・主婦（主夫）の3タイプに分けて、1日の勉強時間の目安と時間の使い方の工夫を紹介します。

社会人の場合｜平日1〜2時間＋週末集中型が現実的

フルタイムで働いている社会人の場合、平日は学習時間の確保が最大の課題です。帰宅後の疲れや付き合いもありますが、1年ぐらい無理して、遊び時間を削ってもよいのではないでしょうか。

学生の場合｜まとまった時間が取れる分、計画性が重要

学生は比較的自由な時間が多いため、計画的に取り組めば合格の可能性が高まります。ただし、油断して「あとでまとめてやろう」と先延ばしにしてしまうのは危険です。

主婦・主夫の場合｜家事や育児の合間に“分割学習”を活用

主婦・主夫の方は、日中に時間が取れる反面、予期せぬ用事や家族の都合でまとまった勉強時間が取りづらいこともあります。

子供の年齢によって使える時間も幅があると思いますが、細切れ時間を上手に積み上げていくことが成功のポイントです。

【開始時期別】宅建は何ヶ月あれば受かる？1年・半年・4ヶ月・2ヶ月プラン比較

宅建試験は年に1回しかないため、「いつから勉強を始めれば間に合うのか？」という不安は多くの受験者が抱えています。

結論から言えば、「自分が確保できる勉強時間によって、必要な期間は変わる」というのが正解です。１日１時間しか確保できないなら1年は必要になってくる‥そのような計算です。

1年・半年・4ヶ月・2ヶ月前からのスタートで、合格までの現実的なプランを比較しながらご紹介します。

1年プラン（10ヶ月〜12ヶ月前スタート）

・対象：早めに始めたい人／勉強が苦手な人／仕事や育児で忙しい人
・1日あたり：1～2時間
・合計学習時間：300〜600時間

1年もあるので最初に覚えたものを忘れがち。後半覚え直し作業も加わってくるでしょう。

ゆっくり進められるので、途中でブランクがあってもリカバリー可能ですし、週に1〜2日休んでもスケジュールに余裕があります。書き込みやノートづくりなど、丁寧な学習ができるでしょう。

半年プラン（4月〜5月スタート）｜標準的なスケジュール

・対象：社会人／学生／主婦などバランス重視の人
・1日あたり：1.5〜2時間
・合計学習時間：300〜350時間

合格者の多くがこの期間で合格している「王道パターン」といえます。試験範囲を2〜3ヶ月で一周し、残りを演習・復習に充てやすいですし、モチベーションも維持しやすいですね。

最初の2ヶ月でインプットを終わらせる勢いが必要だと思います。仕事が忙しい週は週末の巻き返しが前提になります。

4ヶ月プラン（6月〜7月スタート）

・対象：集中力に自信がある人／試験まで残り時間が少ない人
・1日あたり：2〜3時間
・合計学習時間：300時間前後

過去問中心の効率的な学習が前提です。

過去問学習の経験や、法律用語への慣れがないと苦戦しやすいかな。家庭や仕事で急な用事が入るとスケジュールが崩れやすいのも注意です。

2ヶ月プラン（8月スタート〜試験直前）

・対象：直前に受験を決意した人／一発逆転を狙う人
・1日あたり：4〜6時間（休日はもっと）
・合計学習時間：250〜300時間を超高速で消化する必要あり

直近5年の過去問を徹底的に回すことで実力を養成します。宅建業法を得点源にして他の科目は6割で割り切る戦略がベターです。

暗記と演習の繰り返しがメインになり、理解や実務への落とし込みは浅くなりがちです。

自分にとって“何ヶ月必要か”を逆算しよう

宅建は「〇ヶ月なら絶対合格できる」という試験ではありません。むしろ、「1日何時間を確保できるか」から逆算して、学習期間を設定する方が現実的です。

毎日30分しか取れない → 半年〜10ヶ月必要
毎日1.5〜2時間取れる → 4〜6ヶ月で現実的に合格可能
毎日4時間以上取れる → 2〜3ヶ月でも可能性あり

みたいな感じ。

通学型で3ヶ月

中途の社員が入社したとき聞いた話ですが、彼は通学型の宅建塾に通って3ヶ月の学習でギリギリ合格点で合格したと言ってました。

50点で合格しても35点で合格しても一緒の宅建士ですから、効率的な学習なら最短ルート最低合格ラインでの合格も不可能ではないのだなと思ったということがありました。

宅建試験の出題科目と配点・出題数の目安

全50問の内訳ですが、概ね以下のような感じと順番になっています。

これらを踏まえて学習の配分を考えるようにしましょう。

【月別ガイド】4月〜10月の宅建勉強スケジュールと重点テーマ

宅建試験は毎年10月に実施されるため、4月〜10月の約半年間をどう使うかが合格のカギになります。

月ごとにやるべきことと、重点テーマを具体的に解説します。

宅建試験直前！1ヶ月前・前日の勉強法と注意点

宅建試験が近づいてくると、「あと1ヶ月しかない…」「まだ覚えていない部分が多い…」と焦る方も多いでしょう。ですが、ここからの1ヶ月は、これまでの勉強の成果を得点に変えるための最重要期間です。

試験1ヶ月前の勉強法はアウトプット中心へ完全シフト

宅建試験の1ヶ月前は、読み物を減らし、問題中心の学習に切り替えるタイミングです。

✔過去問の2周目・3周目（5年分を繰り返す）
✔苦手分野の総復習
✔模擬試験（時間を測って本番形式で）
✔一問一答アプリで「知識の穴埋め」確認

「新しい参考書」には手を出さないことです。
覚えていない項目をリスト化し、日を分けて復習しましょう。
重要項目（35点以上取るために必須なテーマ）に集中することです。

試験2週間前〜1週間前は得点力の最終調整

この時期になると、解ける問題と解けない問題が明確になります。ここでは、「得点力の底上げ」と「仕上げ」がテーマになります。

✔苦手問題の再演習（特に民法と法令上の制限）
✔過去問・模試の間違えた問題を解き直す
✔試験で使う持ち物のチェック（筆記用具、受験票など）

本番は2時間で50問。1問2分以内が理想だが、そううまくはいかない事を想定。
練習で1セット50問を時間内に解く練習を2〜3回実施する

試験前日、試験当日

前日は「詰め込み」よりも「整える」がテーマです。緊張して眠れないこともありますが、睡眠と体調管理が最優先です。

✔自作のまとめノートや一問一答の見直し
✔覚える系（暗記系）だけに絞る

会場までの道順や当日のスケジュールを再確認
服装、筆記用具、身分証などを準備

「まだ間に合う？」と不安な人へ

「直前すぎて間に合わないかも…」と感じている人も、得点を狙いやすい科目に集中することで逆転は可能です。特に「宅建業法」「法令上の制限」は暗記中心なので、短期間で得点力を上げやすい分野です。

宅建業法で満点（20点）に近い点を取ることを目標にしましょう。権利関係は5割でもOKです。

まとめ

宅建試験の合格に必要な勉強時間はおおよそ300〜500時間。大切なのは「何ヶ月かけるか」ではなく、その時間をどう確保し、どう使うかです。

社会人なら半年、学生なら4ヶ月、主婦・主夫でも自分に合った形で十分に合格可能です。

独学でも計画的に積み重ねれば、着実に合格ラインに到達できるし、時間が無い方は通信講座や通学講座を活用するのもOKでしょう。