
「再建築不可物件をどうするか‥」
これは売主としても、買おうか迷ってる人にとっても悩ましい課題です。
→「どうやって活用すべきか」「処分したいけどどうする」「いくらで売れるかな‥」と不安になります。
これから購入を検討してる人
→「家を直して使っていくか」「将来の扱いはどうするか、どうなるか」と躊躇してしまうでしょう。
しかし、再建築不可だからといって、すぐに行き詰まるわけではありません。実際にはいくつかの対処方法があり、状況によっては解決できるケースもあります。
ただし、その前にやるべきことがあります。
それは、「本当に再建築不可なのか」「なぜ再建築不可なのか」を整理することです。
再建築不可という言葉は、不動産取引の中で比較的広く使われますが、その理由や前提は物件ごとに違います。原因が違えば、取れる対策も変わります。
この記事では、再建築不可物件を持っている場合に「どうするのか」という視点で、現実的な選択肢を整理していきます。
再建築不可と言われたら最初に確認すること

まず大切なのは、その判断がどのような前提で出ているのかを確認することです。不動産会社が説明の便宜上「再建築不可」と言っている場合もありますし、条件次第で建築可能になるケースもあります。
本当に再建築不可なのか確認する
まず確認したいのは、その土地が本当に再建築不可なのかという点です。
再建築不可と言われるケースの多くは、大きく次の2点です。
②建築基準法の接道義務を満たしていないため再建築不可物件
この場合でも①なら例外的に再建築可になる場合もあるし、過去の建築確認の取り扱いや、道路種別の認識違いなどによって、「実際には建築可能だった」というケースもあります。
ですから、再建築不可と言われたときは、その場で結論を出すのではなく、役所の建築指導課などで道路種別や接道状況を確認することが大切です。(不動産屋が調べるでしょうけど、不安ならご自身でも役所に行ってみる事をお勧めします)
なぜ再建築不可と言われたのか”理由”を確認する
再建築不可になるいくつかの代表的な理由については、次の記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
再建築不可物件はどうする?主な選択肢

再建築不可物件は、状況によっては住み続けることも選択肢ですし、活用する方法もあるし、売却するという選択もあります。
今回の記事の本旨となる、いくつかの選択肢をご確認ください。
①再建築可にする方法を探す
最初に検討したいのは、本当に再建築が不可能なのかという点です。
再建築不可と言われていても、条件を改善することで建築可能になるケースがあります。
✅市街化調整区域の建築適用条件が無いか市役所で確認する
✅接道条件が不足している場合には、隣地を一部取得することで接道幅を確保できることも
✅建築基準法43条の許可制度によって例外的に建築が認められるケースも
もちろんすべての物件で解決できるわけではありませんが、再建築不可と聞いた時点で完全に諦めてしまう必要はありません。まずは原因を確認し、改善の余地がないかを検討することが大切です。
②そのまま住み続ける
再建築不可物件でも、現在の建物に住み続けることは可能です。つまり朽ちるまで使う、ということ。
再建築不可というのは「建て替えができない」という意味であり、今ある建物に住んではいけないという意味ではありません。通常の修繕・リフォームは可能なので安心して直しながら使っていけばよいと思います。
今の生活に問題がなければ、無理に売却を急ぐ必要はありません。将来のライフプランと照らし合わせながら判断することになります。
③賃貸として活用する
再建築不可物件でも、賃貸として活用できるケースがあります。
建物の状態がまだ良ければ、賃貸住宅・店舗・民泊・シェアハウスとして貸し出すことで収益を得ることも可能です。再建築不可という点は借主にとって大きな問題にならない場合もあり、家賃との需給バランスによっては安定収益にすることもできますよ。
もちろん、建物の老朽化が進んでいる場合は修繕費がかかる(貸主負担)責任も発生するため、そのバランスを見ながら検討する必要があります。
また再建築不可物件でも場所がよければ共同担保に使える場合もあります。
④仲介で売却する
再建築不可物件をどうするか、の答えとして売却する手段のうちの1つ不動産会社に「仲介」してもらい売却することは可能です。
ただし、通常の住宅用地と比べると買主の層は限られます。再建築できない以上、住宅購入者よりも投資家や近隣住民が買主になるケースが多くなります。
そのため、売却までに時間がかかることもありますが、条件が良ければ市場価格に近い水準で売れる可能性もあります。
再建築不可物件でも、まずは「いくらで売れるのか」を知ることが大切です。
不動産会社によって査定価格は大きく変わるため、1社だけで判断せず複数社の査定を比較するのがおすすめです。
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⑤買取業者に売却する
早く確実に手放したい場合は、買取業者に売却する方法もあります。
再建築不可物件を扱う専門の業者もあり、現況のままで購入してくれるケースもあり売主にとってリスクがありません。仲介より価格は下がることが多いですが、売却までのスピードは早く、手続きも比較的シンプルです。
時間をかけて高く売るか、早く確実に低リスクで売るか。ここは売主の状況によって判断が変わります。
再建築不可物件は、通常の仲介では買主が見つかりにくいことがあります。
その場合は、訳あり物件を専門に扱う買取業者に相談することで、現況のまま売却できるケースもあります。
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⑥近隣に売却する
盲点ながら可能性があるのが、近隣住民への売却です。
隣地の所有者にとっては、土地を広げられるメリットがあります。建物無しの庭や駐車場として使える場合もあり、再建築不可でも購入を検討するケースがある、ということです。
調整区域や旗竿地などでは、この「近隣売却」が一番スムーズにまとまることもあります。
⑦空き家のまま管理・放置する
「思い出のある実家」は体力が続くまで維持・管理される方も少なくありません。
何もしないまま空き家として”放置”してしまうのはおすすめできませんが、ゆるく管理していくのは選択肢になると思います。
建物は使わないと劣化が進みますし、管理が不十分だと近隣トラブルの原因になることもあります。場合によっては、自治体から特定空家として指導を受けるケースもあります。
再建築不可物件は価値の目減りが早いため、活用しないなら早期に売却など処分の手続きを進めるのがよいでしょう。

再建築不可でも解決できるケース
「再建築不可」と言われると、もう打つ手がないように感じてしまいます。しかし実務では、条件を整理すると再建築可能になるケースもあります。
再建築不可と判断されている理由によっては、接道条件の改善や例外制度の利用によって建築が認められることもあるので、代表的なパターンを簡単に紹介します。
接道条件を改善できる場合
再建築不可の原因の多くは「接道義務」です。
建築基準法では、敷地は原則として幅4m以上の道路に2m以上接していなければ建物を建てることができません。もし接道幅が足りない場合でも、隣地の全部、または一部を取得することで接道条件を満たせるケースがあります。

例えば、接道幅が1.9mしかない場合、隣地からわずかな幅を買わせてもらって2mを確保できれば、建築可能になることがあります。もちろん隣地所有者の協力が必要になりますが、理論上は解決できる方法の一つです。
建築基準法43条許可の可能性
接道義務を満たしていない場合でも、例外的に建築が認められる制度があります。
それが建築基準法43条第2項許可です。これは敷地の状況や周囲の環境を考慮し、「安全上問題がない」と特定行政庁が判断した場合に、建築を認める制度です。

この許可で建てられた家を買う側は要注意です。将来の再建築時にも許可が必要で、再建築を約束するものではありません。
市街化調整区域でも再建築できる場合
市街化調整区域では原則再建築できませんが、いくつかの条件に当てはまれば建築できる可能性があります。例えば以下のような制度があります。自治体の条例で定められている場合もあるので、諦めずに確認しておくとよいです。
・日用品等の店舗としての建築OK
・ドライブイン、コンビニとしての建築OK
・市街化区域に近く、建物が続いていればOK
再建築不可の原因や、再建築可能にする具体的な方法については、次の記事で詳しく解説しています。
👉 「再建築不可の理由とは?可能にする方法や使い道、売却・買取に朗報」 **この記事修正要
まずは、なぜ再建築不可になっているのかを正しく整理することが、次の対策を考えるための第一歩になります。
再建築不可物件の売却相場は?いくらで売れる?
再建築不可物件を所有している方が一番気になるのは、「いくらで売れるのか」という点ではないでしょうか。
結論から言うと、再建築不可物件は通常の宅地と比べて価格が下がる傾向があります。
ただそこは市場性があるかどうかの話なので、立地や建物の状態、土地の使い勝手などによって評価は大きく変わります。
また、売却方法によっても価格は変わります。仲介で一般の買主を探すのか、専門の買取業者に売るのかによって、売却価格の水準はかなり違ってきます。
ここでは、再建築不可物件の価格の目安について整理してみましょう。
再建築不可物件はどれくらい安くなるのか
一般的には、再建築可能な土地と比べて2割〜5割程度価格が下がるケースが多いと言われています。
理由はシンプルで、こういった市場反応で引き合いが少なくなるからです。
・建て替えできない→今ある家を修繕→修繕費がかかる→なら他の物件を優先
・将来の売却を想定すると→高くは売れない
ただし、この価格差は立地によって大きく変わります。例えば駅に近いエリアであれば、古家付きの投資物件として需要が残ることがあります。一方で、郊外で建物の老朽化が進んでいる場合は、解体費用や管理負担を考慮してさらに価格が下がることもあります。
つまり、「再建築不可だから必ず安い」という単純な話ではなく、土地の立地や用途の可能性によって評価が変わるということです。
仲介と買取の価格差
再建築不可物件の売却方法は、大きく分けて仲介と買取の2つがあります。
- 仲介の場合は、不動産会社が買主を探して売却します。購入できる人はそう多くはありませんので、時間はかかることがありますが、市場価格で売れる可能性があります。
- 一方、買取業者に直接売却する方法もあります。再建築不可物件を専門に扱う業者もあり、現況のままで購入してくれることが多いです。売却までのスピードは早いですが、価格は仲介より低くなるのが一般的です。
目安としては、仲介価格に対して買取価格は3割〜8割程度になるケースが多いでしょう。(都会の土地需要があるエリアの方が買取率は高めです)
「少しでも高く売りたい」のか、それとも「早く確実に手放したい」のか。売却方法は、その目的によって選ぶことになります。
再建築不可物件でやってはいけない行動
再建築不可物件をどうするか悩んだとき、焦って判断してしまうと、かえって状況を悪くしてしまうことがあります。
特に多いのが、「とりあえず解体してしまう」「遺品整理業者に頼む」「調べずに売る」といった判断です。一見すると良さそうに見える行動でも、再建築不可物件の場合は逆効果になるケースが少なくありません。
ここでは、実務でもよく見かける「やってしまいがちな失敗」を整理しておきます。
解体を先にしてしまう
再建築不可物件で最も注意したいのが、建物を先に解体してしまうことです。
建物が古い場合、「更地にしたほうが売りやすいのでは」と考える方もいます。しかし再建築不可物件では、建物を解体してしまうことで売りにくくなるケースがあります。
建て替えができない土地の場合、古家付きの状態の方が賃貸や収益物件としての可能性が残ります。ところが更地にしてしまうと、その用途がなくなり、買主の選択肢が狭くなってしまうのです。
また、住宅用地の特例が外れて固定資産税もが上がるので。解体は簡単に元に戻せるものではないため、売却方針を決める前に慎重に判断したほうがよいでしょう。
高額なリフォームをかけて売却に出す
再建築不可物件では、高額なリフォームを行ってから売却する方法はあまりおすすめできません。
通常の住宅であれば、リフォームによって見た目を良くすることで興味付けもできるし、売却価格が上がることもあります。
再建築不可物件の場合、数百万円のリフォーム費用をかけても、確実に売れるとは限らないのでその分はリスクになってしまいます。(そういうのは業者がやるような取り組みです)
無理に手を加えるよりも、現況のままで売却方法を検討する方が合理的だと思いますね。

少しでも売れそう、使えそうなものがあれば遺品整理業者に依頼し、その後に残置物撤去業者に依頼する流れがよいと思います。
再建築不可を可能にする方法を調べないまま売却する
再建築不可の理由を十分に確認しないまま売却を進めてしまうのも注意が必要です。
再建築不可と言われていても、その原因によっては改善できる可能性があることは先にお伝えした通りです。
原因を整理しないまま売却してしまうと、本来は再建築可能だった土地を「再建築不可物件」として安く売ってしまう可能性もあります。売却を検討する前に、まずは面倒でも再建築不可の理由を正確に把握しておく価値はあると思います。
再建築不可物件をどうするか、まとめ
まず再建築不可の理由を確認する
再建築不可の原因は、接道不足、道路種別、旗竿地、市街化調整区域など様々です。
原因を整理することで、対策や売却方法も見えてきます。
詳しくは、こちらの記事で整理しています。
👉 「再建築不可の理由とは?可能にする方法や使い道、売却・買取に朗報」
自分に合った対処方法を選ぶ
再建築不可物件の対処法は一つではありません。
住み続ける、賃貸に出す、仲介で売る、買取で手放すなど、状況に応じて選ぶことになります。
また、訳あり物件の全体像から整理したい方は、こちらの記事も参考になります。
再建築不可と言われたときこそ、焦らず状況を整理することが大切です。







